☆★☆★☆2003年作品展示紹介２☆★☆★☆
長野富江 野良着2000つぎ 展
Two heart Exhibition〜Small Selection
2003年５月１０日（土）〜９月１０日（水）
月曜休館
ＡＭ10：00〜ＰＭ５：00
場 所 伝承時代布研究所・古布工房長野
〒099-4141 北海道斜里郡斜里町豊倉１６０
入場料 大人1000円（長野富江オリジナルキルトポストカードセットを差し上げます）
メッセージ 祖父母が開拓した斜里町で私は生まれ育ちました。私の工房のあるこの場所です。 私が35才の時、母から譲り受けた祖父母の開拓当時の野良着をキルトに作りかえたことが現在の私の原点です。 35才の私が今の私を想像する事はできませんでしたが、今の私は60才の自分に明確な目標を定めています。日本の古布を再生することで生まれる手仕事が、今の私の全てだからです。  2000年から始めたプライベート.ギャラリー展も４年目を迎えました。新潟県での個展からギャラリー.アド、網走市立美術館、札幌芸術の森、新札幌(光の広場)、東神楽町(メモリアルホール)、ニューイングランド.キルト.ミュージアム(アメリカ)、Toowoomba(オーストラリア)等での個展、特別展など17年間の展示を振り返ると積み重ねて来た活動とキルトの枚数が重なります。 36才の私が52才になり、「芸術」という表現の場で自分の哲学を持つことの意義を自分自身に問う、大切な17年間でもありました。 キルトと裂織を始めて10年の節目に、仲間を募って研究会を発足し、社会参加する意欲に胸を躍らせた日もありました。ところが、個性も主義主張も違う女性独特の大義のない反感に悩み苦しみ、奥歯を12本も失うほどのストレスで共同体での活動の難しさを知る結果となりました。しかし同時に、自分の器量ではない過ぎた活動だと悟ったことが、後に何よりも貴重な経験となり私を大きく成長させてくれました。 自分がどの様な哲学を持ち、どの様な未来を想像し、自分の目的が何であるのかを明確にする事ができたのですから。  １年のうちの４カ月間、工房を公開し、私の手仕事を見て頂くという趣旨はとてもシンプルです。 作品を創造する場と展示する場を見て頂き、さらに自分の手仕事を継続することが可能であるという三つの願いが、「プライベート.ギャラリー展」の視点です。周りの流れに翻弄されず、他の人と競うキルトを作る必要もなく、流行りのキルトビジネスに関わることもありません。「伝え承る」という一つの目的を持って活動しています。 古布キルト、裂織、そして私の工房での暮らしも含めて、ぜひごらんください。お待ちしております。 |
